料理漫画を読むと音楽のスキルが上がるワケ
タイトル仰々しいですが。
音楽スキルだけでなく他のジャンルにも共通することだと思い、皆さんにお伝えしたくなりました。
普段から漫画アプリで漫画を読むのが日課なわけですが、理由は3つあって
ひとつは創作活動(作詞作曲の源泉)のため
もうひとつはどのジャンルにも応用できる大切なことが書いてある作品が多いから
あとは趣味、息抜きといったところでしょうか。
たとえば最近読んでいる作品の一つ・土山しげるさん著『食キング』
18巻 第161話「裏流れ」では、こんなセリフが登場します。
(主)この店はすでに潰れている!!
このままでの再建は無理だ
あんた 腕はたしかだ たいした技術を持っている
だが基本を忘れた料理人にまともな料理が作れるわけがない!!
(脇)ケッ!飯と味噌汁と漬け物しか頼まねェしけた男に何が分かる!
(主)それだ!
飯と味噌汁と漬け物…この三点で充分!
料理の命は"水"だ! この地…岐阜ならば鮎が泳ぐ長良川の上流の名水を使うのは
当たり前のこと!ところがどうだ
飯を炊いた水も味噌汁に使った水も全て水道水だ 漬け物は市販品!
料理を作る基本をないがしろにしている料理人の店など再建以前の問題だっ!
料理人の腕は料理を作る為に使うもの!
見せる料理 パフォーマンスのみを主体とした料理作り!それは食材への冒涜であり
料理人を語る資格はない!
一部割愛しましたが、原文ママです。
料理の基本の部分を音楽に言い換えても、
日舞に言い換えても、
その他の仕事に置き換えても共通する言葉です。
茶道、華道、あるいは柔道、そして剣道など、"道"のつくものにはしっかりとした「型」が存在します。
お寺や神社で住職さんがご祈祷されたり様々な行事でお祈りする時にも型が存在しています。
歌舞伎や日本舞踊にも「型」があります。
男形、女形を演じ分けることで、役者の性別関係なしにその役柄を表現します。
禅では「目には見えない心」を「目で確かめられる身体」を整えることで、
その人本来の魅力が最大限に現れかつ心健やかに生きていけるよう、作法という型を取り入れています。
日本舞踊ではお稽古の最初と最後にかならず礼をします。
これは「礼に始まり礼に終わる」という相手への敬意と感謝の気持ちを伝えることを、
最も大切な基本の教えとして捉えているからです。
「型=土台」なのです。
どんなに技術を身に着けようとしても、
土台となる足場が砂丘のようだったらいつまでたっても積み重ねていくことはままなりません。
そのための基本、「誰のための何のための行為なのか」を自分のなかで明確にさせておく。
音楽なら、しっかりとした発声と歌唱(あるいは演奏)の技術を身につける
日舞なら、繰り返し反復稽古を重ね身体に形を覚え込ませていく
学ぶは「真似る」が語源というのは有名な話ですが、
オリジナルな表現は土台(基本)の上に積み重ねていくものです。
土台なしにはオリジナルな表現は成り立たないと思っています。
ジャズの即興だって、土台あってのものですよね。
というようなことを漫画を通して考え学ぶことができるので、
漫画家さんを尊敬していますし作品を重宝しています。
インプット、アウトプット
インプット、アウトプット
常にその繰り返し。
日々是好日、柔軟に素直に取り入れていきたいと思っています。
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