"ダメ出し"ではなく"アドバイス"
写真は悠奈さんぽのときの。
ちなみに、私が写ってる写真は母による撮影ですが、風景のみのものは私が撮っています。
けっこう良い感じでしょ。ふふ。
メイクのセンスには自信がないけど写真のセンスには自信があります。
以前、お師匠さんからは芝居の指導も踊りの指導も「ダメ出し」として頂いてきました。
私もそれに慣れていたので「ダメ出し」という言葉を使っていたけれど、
今は、なにか違うんじゃないかな、と思っています。
たとえば日舞でも歌の現場でも、先生(トレーナー)と名のつく仕事に携わるひとなら
本番直前の出演者には「ダメ出し」しないと思うのです。
気持ちを落ち着かせたりテンションを上げさせたり。
あるいは集中のスイッチを入れるサポートをしたり。
そう、サポートなんです。
大事なのはサポートすることで、ダメ出しすることではないんです。
いかに自信をつけさせてあげるか。
ゴルフもそうですが、表現の世界なんてメンタルが命です。
「見せつけてやるぜ!」とドヤドヤすると肩に力が入ってナチュラルなパフォーマンスはできませんし、
逆に「で、できるかな…(震)」と弱気になったらステージで立ち往生してしまいます。
適度な緊張感と程良いリラックスが必要になります。
でもきっと、芸術分野の活動に限らずどんなことにも共通して言えることだと思うのです。
たとえば会社員の方のプレゼン(発表)の場とか。
たとえば子どもがお母さんにお小遣いの賃上げ交渉をする時とか。
もうすぐ発表会の日舞の生徒さんがいます。
お稽古は現在オンラインレッスンのみで全ての方に対応しておりますが、
オンラインでもやり方は基本同じで、まずは振りが入るまで一緒に踊ります。
オンラインの場合は鏡向きになるので、私が左右逆の振りで踊ってさしあげます。
振りが入ったらお一人で踊って頂きそれに対してアドバイスをしていく、という流れです。
その時、意識的に「良かったところ」と「踊りから受けた印象」を素直に伝えて、
本人にも「どうだった?」と聞いて答えさせます。
そして「ここが少し踊りにくそうだったから、踊りやすくなる為のポイントをこれからお伝えするね。簡単だから!」と言って、具体的なアドバイスに入ります。
(ここがダメ出しの部分)
もちろん相手によって「ダメ出し寄り」の叱咤激励が効果的なら強めに言うこともあります。
が、厳しいだけは流行らないというのも実感としてあるのです。
甘やかそうと言っているわけではありません。
ただ、言葉って結局は伝え方だから。
そして単純に「ダメ出し」という言葉が好きではなくなったから。
もともとその方に備わっているもの、その方の中に「在る」ものを引き出して、磨いていくだけです。
ダイヤモンドの原石はただの石ころだってこと、皆さんもご存知だと思います。
研磨の仕方、磨き方で美しく輝く宝石にもなれば砕けてしまう石ころにもなってしまうのです。
そう考えると、どんな師につくかがある意味分かれ道にもなるわけですよね。
生徒さんのマインドを穏やかにかつ上向きにコントロールしていくことも、先生の大事なお仕事。
そう捉えて、楽しく日々お稽古つけさせて頂いています。
教えることで教わっています。
人をダメにしてしまうのは人だけど、人を助け支えてくれるのもまた人なんです。
日々成長、日々切磋琢磨です。
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